第18回 止まらない咳の原因は胃酸だった!?

「咳」というと、風邪(感冒)や肺炎など呼吸器の病気をイメージするかもしれませんが、咳止めを飲んでも続く咳の原因が実は「胃酸」であることも考えられます。

胃酸には強い酸である塩酸が主に含まれ、食べ物の消化や殺菌などに不可欠ですが、過度に分泌されることで胃粘膜への攻撃因子や胃潰瘍などの増悪因子にもなります。

胃酸を含む胃液が、胃から食道へ逆流して食道粘膜にただれ(炎症)がおきる病気を逆流性食道炎といいますが、この胃酸が逆流している状態であらわれる症状の一つに「咳」があります。

この「咳」は、胃液の逆流により食道下部にある神経を刺激することや胃酸が、喉まで逆流し気管から肺に入ってしまうことなどが原因とされるため、風邪などで使う一般的な咳止めを使っても効果が得られにくいのです。

逆流性食道炎による「咳」の症状を改善するためには、病院やクリニックなどの受診を経て、PPI(プロトンポンプ阻害薬)やH2受容体拮抗薬(通称:H2ブロッカー)などの胃酸抑制薬による治療を行うことが一般的です。

咳止めを使ってもなかなか咳が止まらない・・・、そんな症状を訴える人には、消化器内科などへの受診を勧めてみるのも一つです。

寒暖差の激しいこの既設は、風邪を引きやすく、長引いてしまいがちです。正しい知識の下、治療していきましょうね。

腕試し問題

下記の文章を読んで、○×で答えてください!問題文をクリック(タップ)すると回答が開きます。

胃酸は食べ物の消化や殺菌などを行うため、胃内で増えるほど健康の増進につながる。
答えは「×」胃酸の分泌が過度になると、胃潰瘍や逆流性食道炎などの増悪因子となる可能性が高くなります。
ファモチジンは主にアセチルコリンの作用を抑えることで胃酸分泌を抑える。
答えは「×」ファモチジンなどのH2受容体拮抗薬(通称:H2ブロッカー)は、主にヒスタミンの作用を抑えることで、胃酸分泌抑制作用をあらわします。
緑内障の治療を受けている人にロートエキスを含む下痢止めを勧めた。
答えは「×」散瞳や眼圧の変動などがあらわれることで緑内障の悪化を引き起こす可能性があります。
ダイオウなどの腸を刺激する下剤は流産や早産を誘発するおそれがあるため、安易に妊婦に勧めるべきではない。
答えは「○」
トリメブチンは主に胃酸分泌抑制作用により下痢や便秘などの胃腸症状を改善する。
答えは「×」主に消化管運動を調節することにより過敏性腸症候群などの症状を改善する作用をあらわします。