第24回 頭痛にも漢方薬が効果あり?
頭痛に悩む人は国内で約4000万人とも言われ、日常生活に支障をきたす主な要因の一つとなっています。 近年では、頭痛専門の診療科(頭痛外来など)も増え、片頭痛(偏頭痛)などの薬であるトリプタン製剤の開発など、治療の選択肢は広がってきています。
単に「痛み止め」と言えば、ロキソプロフェンナトリウムなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)をイメージする人が多いかもしれませんが、頭痛に関して漢方薬が有効であるケースも考えられます。 風邪(感冒)の初期へよく使われる葛根湯(カッコントウ)には、肩こりや上半身の神経痛などの症状を緩和する効果も期待できます。肩や首のこりや張りなどが、頭痛(特に緊張型頭痛)の原因であることも多く、このような症状を伴う場合に葛根湯が著効するケースも考えられます。
他にも釣藤散(チョウトウサン)、呉茱萸湯(ゴシュユトウ)、桂枝人参湯(ケイシニンジントウ)、五苓散(ゴレイサン)など色々な漢方薬が頭痛に効果が期待できるとされ、一般的に個々の体質や症状、病態などに適した漢方薬が選択されます。
慢性的な頭痛に悩む人には、頭痛外来の受診を勧めるとともに漢方薬に関する情報提供などを行うことも大切です。
みなさんの身近に潜む頭痛を漢方薬で緩和するという薬学知識は、登録販売者に必要ですね!
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