第2回 試験によく出るポイント (2)『飲み合わせ』

薬の飲み合わせとは、他の食品(成分)や医薬品(成分)との相互作用(効きすぎなどの悪い影響)のことです。「グレープフルーツ」と、ある種の血圧降下薬の飲み合わせは有名です。

ここでは、注意すべき飲み合わせの代表的なものを上げておきます。「アルコール」をよく飲む人では肝臓の代謝機能が上がっており、代謝が進み過ぎて、予期せぬ結果や不都合に至ることがあります。

本試験にてよく出る問題は、アルコールと「アセトアミノフェン」の飲み合わせであり、決して良いことはありません。他の医薬品でも、絶対に酒と薬は一緒に飲んではいけません。カフェインやお茶やコーヒー、さらには牛乳なども飲み合わせには十分に注意が必要です。

薬に悪影響を与えてしまうものとは・・・!?

腕試し問題

下記の文章を読んで、○×で答えてください!問題文をクリック(タップ)すると回答が開きます。

アルコール(酒類)をよく摂取する人では、肝臓の代謝機能が低下しており、そのためアセトアミノフェンは薬効を発揮できないことがある。
答えは「×」普段からアルコールを頻繁に摂取している人は、肝臓の代謝機能が高まっていることが多く、アセトアミノフェンなどの成分が通常よりも代謝されやすいため、体内から速く医薬品が消失して十分な薬効が得られなくなることがあります。
アルコールは胃や腸から吸収され、肝臓に運ばれてからまず酢酸に代謝され、さらに代謝が進んでアセトアルデヒドになって排泄される。
答えは「×」胃や小腸で吸収されるが、肝臓へと運ばれて一度アセトアルデヒドに代謝されたのち、さらに代謝されて酢酸となる。
カフェインは胃液分泌亢進作用があるため、胃腸障害を起こすことはないが、尿を出やすくする利尿作用がある。
答えは「×」カフェインの安全使用の観点から留意すべき作用に、胃液分泌亢進作用があり、その結果、副作用として胃腸障害(食欲不振、悪心・嘔吐)が現れることがある。
貧血用薬(鉄剤)を服用すると、よく便が黒くなることがあるが、鉄剤の服用前後にコーヒーや緑茶を摂取すると鉄の吸収が良くなることがある。
答えは「×」貧血用薬(鉄製剤)は、服用の前後30分以内にタンニン酸を含む飲食物(緑茶や紅茶、コーヒー等)を摂取すると、タンニン酸と反応して鉄の吸収が悪くなることがあるため、服用前後はそれらの摂取を控える必要があります。